中晩かん「甘平」の最高級品として愛媛県が命名し、今年から売り出している「愛媛Queen(クイーン)スプラッシュ」の出荷量が当初の見込みを大幅に下回ることが4日、JA全農えひめ(松山市)の集計で分かった。県は、品質基準を満たしクイーンスプラッシュとして出荷できる果実は甘平全体の10%程度と見込んでいたが、0.02%程度にとどまっている。
 全農えひめによると、2月末累計の甘平の出荷量は1009トン(前年同期比19%増)。一方、クイーンスプラッシュは168キロで既に販売を終えている。
 県農産園芸課によると、クイーンスプラッシュの割合が少なかったのは、糖度13度、酸度1.2%未満の基準は満たすものの、昨年12月の強風で表面に傷が入ったり、暖冬で着色にむらが出たりするなどし、外観基準をクリアできなかったケースが多かったという。